倫理

【キングダム至高の名言集】人生やビジネスに役立つ心揺さぶる名言・名シーンを心に刻め!

サムネイル画像: 作画引用・出典 キングダム (原 泰久) 集英社 キングダムから学ぶ人の心を掴み動かす方法!物語に散りばめられた名言・名シーンから現代社会に生きるための信念や心構えやビジネスに活かされるテクニックを心に刻もう。 キングダムがなぜここまで人を魅了するのか?その一つに物語で登場する様々なシーンに、人の心を掴み動かす多くの名言が存在しているからではないだろうか。 キングダムを描く時代は中国が7つの国に分かれていた群雄割拠の春秋戦国時代。武力がものを言う乱世の時代だ。国家を率いる王や、何十万もの軍を統率する大将軍が国の明暗を握る中で、どのように人心を掴み、動かすのか?その言葉を通して、特に仕事で人をマネジメントをする立場にあるビジネスマンや、高いポジションへキャリアアップを成し遂げたいと考える人は、あらゆるヒントを得ることができるだろう。 某人事コンサルティング企業やベンチャーIT企業もキングダムを必携推薦図書にしているなど、現代日本を生き抜く知恵をキングダムの名言から学び取るため至高の名言をまとめてみた。 ※物語のあらすじと共に紹介しているのでネタバレを含みます。 「奴らの見た夢を現実のものに変えてやれよ!!」信(3巻@王弟反乱編) 恨みにかられた山の民を味方につけた信の真っすぐな言葉が心を刺す 王弟成蟜(せいきょう)の反乱により咸陽を追われた嬴政。都を取り戻すための唯一の手段は屈強な山の民たちを味方につける他なく、山の民の王である楊端和(ようたんわ)へ協力の打診をしにいくのだった。 かつての山の民は当時の秦王「穆公(ぼくこう)」の分け隔てのない温情に報い、お互い協力し合っており、未来永劫に融和することを夢見ていた。しかし、穆公の亡きあとは秦に迫害・虐殺され、山の民の子孫は秦に対し強い恨みをもっており、山の民のもとに赴いた嬴政や信は捕らわれてしまう。秦への恨みを語り、信を処刑しようとした時に信が山の民に向けて放った言葉が状況を変える。 無念無念ってうっせェんだよ!! 大体一番の無念は夢見てたものが幻に終わったってことだろうが!! ・・・・・もしお前らが本気で死んだ奴らのことを想うのなら 奴らの見た夢を現実のものに変えてやれよ!! 秦国 信( 出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 信の放った真っすぐな正論に思わず嬴政も「お前にしては上出来だ」とつぶやく。その後嬴政が楊端和に自分が中華を統べる最初の王となると志を語り、その想いを信じた楊端和が援軍となり咸陽を攻め、成蟜のクーデターを鎮圧することに成功するのだった。 映画キングダムでもハイライトシーンの一つとして描かれているこの場面。 先祖の無念に報復することが是と考えていた山の民に、先祖の夢を実現することこそが本当の報いであると説く信。それはキングダムの時代から2000年以上経った現代でも世界中で起こっている紛争やテロのような報復の連鎖に対して、本来目指すべき世界が何なのかを問いかけているようだ。 「勇猛と無謀は違う そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ」縛虎申(7巻@信初陣(蛇甘平原)編) 信が初陣で出会った特攻の猛将縛虎申(ばくこしん)が信にかけた言葉。無謀のように見えた将が語った言葉だからこそ胸に刺さる 信の初陣で、信は麃公(ひょうこう)の配下の千人将であり、歩兵からは特攻好きのイカレた将校と噂される縛虎申の隊に所属することとなる。魏軍の戦車の前に秦軍は多大な損害を受けるが、信の活躍もあり敵将宮元(きゅうげん)のいる丘までなんとか行きつく。 縛虎申は信と共に突撃し、黄離弦(こうりげん)の矢を受け致命傷を負いつつも宮元と刺し違え、討ち取ることに成功する。 しかし、制圧した丘へ敵軍1000人が奪還に向かっており、わずか10人程の縛虎申兵は丘を明け渡し退却を進言するも、信が兵士の犠牲と縛虎申の命と引き換えに奪った丘を守るためには命をいとわず戦うと意気込む。そんな信へ 死に際の縛虎申はこう諭すのだった。 ・・・・・フフ 小僧 信・・・・・・いいか 信 勇猛と無謀は違う そこをはき違えると何も残さず早く死ぬ 皆と共に丘を降れ 命令だ 秦国 縛虎申(出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 歩兵の命もいとわず突撃する無謀な将校に見える縛虎申だったが、勝利という目標達成のために命を懸ける場面と、引く場面をわきまえるこのできる知将でもあった。 戦地の混乱に動揺する歩兵に配慮し壁(へき)が退却を進言した際も「貴様は歩兵を助けるためにわざわざ戦地にきたのか?それとも魏軍に勝利するためにきたのか どっちだ!!」と檄を飛ばす場面や、多大な損害が起きている中でも麃公を信じ切る点、味方が多数死んだ時ほど無茶をすると評される点など、単なる無謀な将ではなく、勝利のために人を信じ・人の死を犠牲にせぬよう、最後は自らの命と引き換えに敵を倒すという強い信念を持った将であった。初陣でこのような将校と共に戦った経験は、信の考え方に大きく影響を与えただろう。 臆病と無謀の中庸にあるのが勇猛である。臆病では大義を成せず、無謀では命を落とす。感情にかられた無策な行動は無謀であり、大義を成すためには戦略に裏付けられた勇敢な行動が必要であると学ばされ、その考え方は現代の経済社会にも通じる点が多いのではないだろうか。 「あなたは誰よりも偉大な王になれます。」紫夏(8巻@政暗殺編) 心を無くした政を蘇らせ、中華統一を目指す王としての信念の礎となった紫夏の言葉 政は王の血統の中でも位が低かったことから幼少期に母親と共に趙の人質となっていた。趙はかつて秦に戦で敗北した際に捕虜を40万人生き埋めにされるという凄惨な出来事があり、その恨みから秦王の子である政は趙民からひどい虐待と迫害を受けていた。 そのため政は感情と感覚を失い、腕に矢が刺さっても痛みを感じないほどであった。 秦王が崩御したことにより政は趙から脱出を図るが、秦の後継者となった政を生かすまいと趙の刺客が追走する。そこを守ったのが趙の闇商人である紫夏(しか)だった。人から受けた恩は次の誰かに受け継ぐよう父から教えられていた紫夏は命を懸けて政を守り、その姿を見て政は次第に失った心を取り戻していく。 紫夏は秦の国境目前で敵の刃に倒れ、絶命の間際に政へこう伝える。 あなたは生まれの不運により およそ王族が歩まぬ道を歩まされた・・・ しかし 逆に言えばあなたほどつらい経験をして王になる者は他にいません だから きっと あなたは誰よりも偉大な王になれます 趙国 闇商人 紫夏(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) 紫夏の最期の言葉が嬴政の中華統一への信念の礎となり、秦を率いる誇り高き王への成長を遂げたのだった。 自らつらい経験やどん底を味わったからこそ、あらゆる困難に立ち向うことができ、人の痛みが分かり、人の心を掴むことができる偉大な人間になることがかなう。苦難・困難が人を成長させることを教えてくれるかけがえのないメッセージだった。 「仲間の力込みで、、お前の力だ。信、、、 」尾到(14巻@馬陽攻防編) 強さは一人だけの力ではない。自分を信じて賛同し協力してくれる仲間たちの力が結集することで大いなる夢が近づく。 王騎を総大将とする秦軍は馬陽で趙軍を防衛するための激戦を繰り広げる。信は百人将ながら飛信隊の仲間たちの支えもあり、敵将軍の馮忌を討ち取るなど大きな武功を収める。 そんな中、秦の宿営地に武神・龐煖が急襲し、多くの死傷者が出る。龐煖に果敢に立ち向かう信であったが歯が立たず討たれる間際、飛信隊の仲間たちが信をかばい救出する。そして初陣から信を支えてきた同郷の尾到が瀕死の信を背負い混乱を逃れ、敵襲が追走するも安全な場所へ避難し信は命拾いする。 逃走時に深手を負っていた尾到は信に「本気で将軍になれると思うか?」と問いかける。いざ戦場に出ると下僕が将軍になるのはまさに”夢”みたいな話で、どれだけ死地を乗り越えればいいのか?一度死んだら全員それで終わりだと。 そして尾到は続ける、 だけどお前は龐煖相手に生き残った 隊の皆が命をかけてお前を守ったからだ 命令でもないのに命がけで、、、 これはふつうのことじゃねェ、普通の隊長にはできねェよ信 だから思ったんだ。信は本当に将軍になれるってな。 名だたる大将軍達、、、あの王騎将軍でさえきっとこういう場面を繰り返して来たんだと思うぜ、、 仲間の力込みで、、お前の力だ。信、、、 秦国 飛信隊 尾到(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) 尾到は今回の戦で多くの死者が出たが、俺たちは戦をしているんだから死人も出る、それで下を向く必要はない、みんなお前と一緒に夢を見てェと思ったんだ と信を励ます。 それでいいんだ、、、これからお前はそうやって 大勢の仲間の思いを乗せて天下の大将軍にかけ上がるんだ 絶対なれるぞ、、、信、、、 秦国 飛信隊 尾到 尾到はそう語ると眠りにつき、もう二度と起きることはなかった。 自分一人の力ではなく、同じ夢を追いかけることができるそれぞれの力をもった仲間たちの協力があるからこそ夢を実現できる。そういった仲間を惹きつける魅力があることが信の最大の武器であることを伝えた尾到の最期の力強いメッセージだった。 自分一人ではできないことも、それを実現させてくれる多くの仲間の力があるから夢が現実のものとなる。組織戦で戦う現代ビジネスにおいても、大義を成すには人を魅了し、人を率い、人の力を借りることの重要性を教えてくれる尾到の尊い最期であった。 「だってそれは この期に及んで一発逆転の好機が生まれたって話だろ! 」信(19巻@山陽攻略編) ピンチと捉えるかチャンスと捉えるかは自分次第。信の無邪気だが熱い言葉が老いてもまだ成長できることを教えてくれる。 秦が魏の山陽へ攻める際に総大将に任命された老将蒙驁(もうごう)の前に立ちはだかったのは、かつて一度も勝つことができなかった因縁の相手であり猛将の廉頗(れんぱ)だった。蒙驁は戦の相手が廉頗と知り、心の中で動揺する。 蒙驁は戦の前夜に身分を隠して宿営地を徘徊する癖があり、そこでたまたま出会ったのが信であった。信に「過去一度もケンカで勝てなかった相手と再び戦う。自分は老いたが、相手はむしろ猛々しい。深刻じゃろ?」と相談する。 すると信は悩む蒙驁を意に介さずこう言うのだった。 悩む意味が全っ然わからん だってそれは この期に及んで一発逆転の好機が生まれたって話だろ! ケンカってのは最後に立っていた奴の勝ちだ 次勝って勝ち逃げしてやれよ!そうすりゃじーさんの総勝ちだ! 秦国 信(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) また負けるかもと後ろ向きに考えるより、勝つ機会が訪れたチャンスだと前向きに捉えるべきだと説く信。蒙驁はこの言葉をモチベーションに自信を持って戦い、廉頗の一騎打ちで実力を上回る力を発揮し、片腕を失うものの秦を勝利に導いた。蒙驁が初めて廉頗に勝った瞬間であった。 現代社会でも負け癖がつくと、好機を危機と感じてしまうことがある。しかし、そういった状況であるからこそ地力を超える成長を遂げ、大きな成果を手に入れることができる。ピンチこそチャンスであることを教えてくれる場面だった。 「私は”絶対に勝つ戦”以外興味はない」王翦(21巻@山陽攻略編) 「やること」より「やらないこと」を選ぶ。知略に富んだ王翦の不戦のポリシーに勝率を高める原理原則を学ぶことができる 蒙驁の副将として山陽に参戦していた王翦(おうせん)は、廉頗の四天王のうち中華十弓の一人である姜燕(きょうえん)を迎え撃つこととなる。王翦は壁に五千の兵を持たせ囮とし姜燕(きょうえん)を誘い込み、それに気づかず壁軍を取り囲んだ姜燕軍をさらに王翦軍が取り囲む。しかし、それを先読みしていた廉頗自らが出現し王翦軍を包囲するのだった。 王翦を挑発する廉頗であったが、王翦は誘いに乗らず絶対に勝つ戦以外に興味はないと言い残し退却するのだった。 私は”絶対に勝つ戦”以外興味はない 秦 将軍 王翦(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) 王翦は退却後、廉頗の急襲をさらに読んでいたかのように岸壁に築いていた天然の要塞に籠ってしまい、魏は手出しができなかった。 その後、蒙驁の本陣が廉頗に陥落されかけるが、桓騎が敵本陣を落としたのと王翦軍が無傷で残っていたことが決定打となり、最終的に廉頗は負けを認め和睦することとなった。 孫氏兵法の基本にもある勝てる算段のない戦はしないという原則。様々な戦略や戦術、経験則から勝利への成功実現性をいかに高められるかを追求し、敗北の可能性があれば”やらない”という考え方は現代のビジネスにも通じる部分が多いのではないだろうか。 「そうじゃねェだろ 俺達はみんなてめェの足で立って戦ってんだ」信(22巻@山陽攻略編) 人は自らの意思で、自らの力で生きている。信を苦しめた勇将輪虎へ送った言葉がアツすぎる。 魏 山陽攻略において信を最も苦しめた武将が戦いの天才輪虎(りんこ)であった。 戦争遺児であった輪虎は廉頗に拾われてその才覚を開花させ、「廉頗の剣」として戦場を巡ってきた。幾度となく信を苦しめたが、最後の決戦で信に対し、自分が廉頗に拾われたのは”天が与えた運命”と語る輪虎。 天に寵愛される武将は一握りその一人である廉頗に天が出会わせた剣がこの僕だってねだからこんなところで負ける訳には・・・ 魏 将軍 廉頗四天王 輪虎(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) しかし、 信はその考え方を正す言葉を投げかける。 下らねェ さっきから聞いてりゃ それじゃまるで全部が天任せみてェじゃねェかよそうじゃねェだろ 俺達はみんなてめェの足で立って戦ってんだ 今のお前だって廉頗の剣であるべく命がけで戦いまくって来た結果だろうが! 秦国 信(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) 天命に生きたと自らを評する輪虎に、自分の意思・足で生きてきたんだろ?と正す信の言葉には、武将として凛とし強く気高い輪虎を敵ながら尊敬する想いが感じられる。 強力なライバルとの戦いが、信を心身ともにさらに強くするのであった。 人は自らの意思で選択し、自らの足で生きているんだという信のメッセージは、自分の人生を決めるのは運命でも他人でも環境でもなく、自分自身なんだという原理原則に気づかされるパワーのある名言だ。 「お前には、たまたまそこから引き上げる人間が周りにいなかっただけだ」信(27巻@合従軍侵攻編) 恨みから虐殺を繰り返してきた万極(まんごく)の死に際に送った信の言葉に胸を打たれる! 万極は過去長平の戦いによって秦軍六大将軍だった白起(はくき)により生き埋めという凄惨な殺された方をした40万人の捕虜の戦争遺児たちで構成され、秦への強烈な恨みから虐殺を繰り返してきた。 自らも戦争孤児である信は、乱世の時代では自分も含め誰しもが万極のようになってもおかしくない、ただそこから引き上げてくれるのは仲間の存在がいなかった万極は運が悪かったと憐れんで、もう楽になれと引導を渡す。 違う!! […]