将軍

【え?実は弱い?】キングダムに登場する疑惑のハッタリ武将たちを徹底分析

サムネイル画像:作画引用・出典 キングダム (原 泰久) 集英社 勇猛で屈強な武将が活躍する国民的漫画キングダム!その風貌や発言から「こいつは強敵では!?」と読者をドキドキさせるも、実は思ったより弱かった・・・という残念な武将も登場する。そういったキャラクターも物語を彩る重要な存在!? 戦ってみるまでその本当の強さは未知。多くの武将たちが主人公信をはじめ秦国の将軍たちを葬り、苦しめ、敵ながらにその強さや知略にハラハラさせられるのもキングダムの魅力の一つである。 一方で、エピソードや発言・言動と比較し、いざ相対したら「あれ?」と思うほどあっさり討ち取られてしまった武将や、その強さに疑問を感じる武将の存在がいるのも事実。 無論、主役側の強さを引き立たせるためのストーリー上の脚色や、全50巻を超える物語の登場タイミングによって描かれ方が異なるため単純な比較はできないとは思うが、今回はそんなちょっと残念な登場人物たちにフォーカスして紹介する。 天下最強を自称する秦の高級武官「左慈(さじ)」 たしかに強かった・・・!王弟反乱鎮圧への最大の脅威だった!が、「天下最強」?? 物語序盤、王弟成蟜(せいきょう)の反乱においてランカイのような怪物を除いて最も強い武人として描かれていたのが成蟜の後ろ盾である丞相竭氏(けつし)の配下である高級武官の左慈であろう。映画キングダムでは漫画と異なりランカイではなく左慈が最後の敵となっている。 竭氏陣営の中でも圧倒的に強く人斬り番長と異名を持ち、自らを天下最強と評する自信家だ。 山の民の力を借り、咸陽の王宮にたどり着いた嬴政と信。信は成蟜討伐のため本殿に続く隠し通路である右龍の回廊を進むがそこに待ち受けるのが左慈であった。勇猛な山の民をバッタバッタと斬り捨て、壁(へき)と信を唖然とさせる。 信をかばった壁は左慈に損傷を与えるも深手を負わされ瀕死に。 攻めあぐねる信を尻目に左慈はこう息巻く。 「剣は力。剣は速さ。共に最上を極める俺は天下最強だ。」 秦国 高級武官 左慈(出典 キングダム (原 泰久) 集英社 ) しかし壁の与えたダメージと信の執念により徐々に動きが鈍り、それを信が見切ったことで最後は信と刺し違えて絶命する。 とにかく自信家の左慈だったが、自らの動きが鈍っていることにも信に斬られたことも気づかず、結局まだ14~15歳くらいの信に見切られ討ち取られた。 信の強さのポテンシャルが高いことを裏付けるが、まだ戦の経験もなく王騎(おうき)や麃公(ひょうこう)のような大将軍との交わりもない信に勝てなかった左慈は天下最強には程遠い強さであったと言わざるを得ない。 同じ時代に生きている、武神龐煖(ほうけん)は当然ながら同国の将軍蒙武(もうぶ)、楚の汗明(かんめい)、当然王騎や麃公・廉頗(れんぱ)などの歴代の列将には到底敵わないであろう。 そういった意味では左慈は物語最初のハッタリキャラであろう。 【結論】天下最強ではない 魏火龍七師の最期の生き残り”知略”の大将軍「呉慶(ごけい)」 秦の六大将軍・趙の三大天と渡り歩いた魏火龍最後の生き残りである呉慶!その強さは最大級の脅威だったはず・・・!? 信の初陣で登場したのが魏の総大将呉慶。秦の六大将軍や趙の三大天という強力な将軍たちと中華を渡り歩いた、魏火龍七師という7人の大将軍のうちの一人である。しかもその最後の生き残りであるという呉慶は、魏火龍の中でも最も強い武将なのでは?と想像してしまう。 それに相対したのが秦の大将軍麃公。「本能型」の麃公と「知略型」の呉慶の対決として両雄譲らない激戦が繰り広げられる。 信らの活躍もあり、麃公は呉慶の本陣に辿りつき一騎打ちとなる。 武力より知略で戦ってきた呉慶は、一騎打ちでは麃公に勝てる見込みはなく、持ち前の知略による立て直しも図れない。元々亡国の王族であった呉慶はその不遇の過去から激情にかられ、智を捨て武で麃公に立ち向かい、多少は巻き返すも、最後は麃公の前に一刀両断されてしまう。 六大将軍や三大天と渡り歩いた将軍が、戦略で負け一騎打ちに持ち込まれ、最後は私怨にかられて無謀に麃公に挑み、歯が立たずあっさり葬られた姿を見ると、「本当に魏を代表した大将軍だったのか?」と疑わざるを得ない死に際であった。 【結論】知略型にしては無謀で弱い 六大将軍を超える実力を持つと自負する蛮将「渉孟(しょうもう)」 王騎を老いぼれ呼ばわりし、趙の三大天の筆頭候補と自負し、新世代の中華に君臨すると豪語するが・・・! 元六大将軍であり、ここまで謎のベールに包まれていた大将軍王騎の復帰戦である馬陽での趙との攻防戦。蒙武の圧倒的な攻めや、王騎から飛信隊の名を授かった信が敵将の馮忌(ふうき)を討ち取るなど活躍するが、蒙武が軍師趙荘(ちょうそう)の策にハマり窮地に陥る。 それに伴い王騎自らが前線に出陣するが、そこに立ちはだかったのが趙将の渉孟であった。王騎軍長の鱗坊も一度やりやった際に渉孟の強さを知り、激しく警戒する。 渉孟は自らを、超大将軍級の実力者だけが称号を得られる趙の三大天になる実力を持ち、時代が時代であれば秦の勇将六大将軍をしのぐ実力も持ち合わせると自負し、相対した王騎に引導を渡すと豪語する。 あの王騎が自分から目の前に現れたよ ククク本当に老いとは悲しいね奴は今自分がどれほど危険な状況にあるのか少しも分かってないあるよ その実力を疑う余地はない しかしその時代に私はいなかった 皆思いしるがいいね この私が六将を超える化け物であることを特に武力だけならあなたなど私の足元にも及ばない王騎過去の遺物とはさよならね これからこの私が中華全土の戦場に君臨する!! 趙国 将軍 渉孟(出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 息を巻き王騎に相対するが、その刹那王騎に真っ二つにされてしまう。「え?あ ブヒ」という最後の言葉を残し、自分の死を理解する間もなく瞬殺されてしまった。 圧倒的なビッグマウスと裏腹に瞬殺された豚キャラの渉孟は、キングダムでも類を見ないブーメランキャラとして、ある意味ファンから愛されている。また、衰えない王騎の強さを印象付けた。 【結論】口だけ達者な豚キャラ 六大将軍を寄せ付けなかったと語る魏火龍七師「凱孟(がいもう)」 実は生き残っていた魏火龍の一人である凱孟。六大将軍すら戦いを避けたことを誇るが、本当はたいして強くなかった・・・?? 魏火龍の生き残りは呉慶だけだと思われていたが、実は紫伯(しはく)・霊凰(れいおう)・凱孟の3人が生き残っており、秦へ襲い掛かる。その中でも圧倒的な武力を誇る凱孟が信に前に立ちはだかった。 ユニークで豪快なキャラクター性や、河了貂を捕虜にした際の会話からすると人情味もある憎めない敵将だ。 また、戦に対して強い持論を持つ、生粋の武人でもある。 戦に”光”などない ”意義”だの”夢”だのと語るのは無知なバカ共をかき集める為のただのまやかし戦は強者が欲望のままに弱者を屠(ほふ)る単なる殺戮の場それ以上でもそれ以下でもない 魏国 魏火龍七師 大将軍 凱孟(出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 過去その強さから秦の六大将軍も戦いを避けたと自負し、信との一騎打ちシーンでの攻撃力からしてもその強さは確かであると言える。 しかし、王騎が凱孟と対面した際に「あなたは赤ん坊のまま猛牛になった困った人、戦う割に合わない」と相手にされてなかったことや、信も戦いを避けられたのではなく相手にされなかったのでは?と図星をつくような指摘をされている。 河了貂の策により撤退したことで、真の強さは明らかにならなかったが、紫伯を除き意外とあっさり葬られていった魏火龍の面々からすると、他の超大将軍級の列将と比較し弱いのでは?と疑ってしまう。 今後、信の前に立ちはだかることを期待したい。 【結論】列将に相手にされなかった赤子の猛牛? 大将軍級の剛将を自負する楚の将軍「臨武君(りんぶくん)」 大国である楚の将軍は中華の”大将軍級”。まともに戦いたかったら墓場から王騎でも連れてこいと豪語する自称剛将だったが・・・ 合従軍侵攻編において趙に並び大編成で秦に襲い掛かる楚軍。その中でも圧倒的大将軍の汗明から絶対的な信頼を受け、全軍の先陣を切ったのが臨武君だ。 開戦前に元王騎軍長の同金(どうきん)を葬り、開戦後も同じく元王騎軍長の録嗚未を追い詰める強さを見せる。 その際に自らの強さを誇り、大国の楚で将軍になるのは、秦で将軍になるのと格が違う。自らをまともに相手にできるのは王騎くらいだろうと豪語する。 クッ 将軍級だと?笑わせるな 秦の山猿が将軍を語るな 貴様らと楚では”将軍”の意味が違うのだ大国 楚で将軍になることがどれ程のことか貴様らは理解っておらぬ!貴様らと楚では国土の広さが違う故に人の数が違う!つまりは競い合う底辺の数が違うのだ 楚国 将軍 臨武君(出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 録嗚未の救出に入った騰と交戦すると、武者震いし秦にも面白い男がいるではないかと舌を巻く。しかし、今までその程度の敵は幾度となく打ち砕いてきたと、自らの強さを疑うことはない。 確かに強い・・・だがな 俺は楚将まで上り詰めて来た男だ 幾度も幾度も貴様のような強者を打ち砕いて来たわァ 楚国 将軍 臨武君(出典 キングダム (原 泰久) 集英社) 何度も楚の将軍の強さが天下の大将軍級であると主張するが、結果的に騰の前に全く歯が立たず瞬殺されてしまう。 王騎と戦場を駆け巡っていた騰が、臨武君を上回る大将軍級の強さを持っていたことは疑いようはないが、騰に全く敵わなかった臨武君は中華の大将軍級の強さがあったか疑わしい。無論、騰が仕えた最強の王騎とまともに渡り歩けたとは到底思えない。 故に大口が先行した、残念な武将の一人として印象付けられてしまっただろう。 【結論】楚の将軍も、ただの将軍だった 合従軍で韓の大将を担った毒兵器使いの大将軍「成恢(せいかい)」 毒の研究に自らの肉体を犯し、毒を用いて秦軍を陥れた韓の将軍成恢。最後は熱き老将に背後から真っ二つ・・・! キングダムのストーリーで未だにあまり描かれていない韓軍。そんな中でも合従軍編で韓が従軍した際に総大将を担ったのが成恢だ。成恢は国門函谷関を守る張唐軍へ毒兵器を放ち、秦軍を苦しめ、老将の張唐大将軍も猛毒により余命いくばくの身体になってしまう。 もともと美男子であった成恢だったか、自らの肉体を犠牲にしてまでも毒兵器を開発し、戦に効率的に勝利するために毒を活用し尽くすという非情な合理性をもった男だった。 成恢の毒攻撃で混乱した函谷関は陥落寸前であったが、桓騎の奇策により張唐は地上に降り立ち、成恢本陣にたどり着く。 張唐の急襲を受けた成恢は、その非情な性格とは裏腹に張唐の迫力に怖気づき、張唐に背を向けて逃走するもあっけなく張唐に一刀両断されてしまった。 キングダムの中でも特異な将軍であった成恢。毒以外に全くいい所がない残念な将軍であった。 【結論】毒だけに頼っていたヘッポコ将軍 軍神楽毅(がくき)の戦術を熟知し、燕を守った救国の英雄 大将軍「劇辛(げきしん)」 李牧を見抜く戦術眼。趙の三大天に入るポテンシャルを持っていた勇将。しかし、最期が残念過ぎた・・・! 中華の西部に秦の六大将軍、中央に趙の三大天、東部にはかつて軍神と呼ばれ後世にも語り継がれる燕の楽毅が存在したことで中華が力関係が均衡していた。 そんな楽毅の戦をその目で見て盗み・記録し・再現することができた劇辛は、もともと趙国の武将であり、そのまま趙にいれば三大天に入っていたと言われるほどの実力者。金に買われ燕に移ったが、その強さにより国を守った救国の英雄として燕に君臨していた。 趙と燕が戦った際には楽毅譲りの戦略眼で李牧の策略をも読み切り、李牧の本陣へ迫る。 しかし、そこに相まみえたのが武神・龐煖であった。劇辛は若かりし頃、出生地の趙の馬陽周辺に武神と自称する求道者という輩が村に悪さをするので、何人か切り殺したと語り、だから龐煖のようなのには慣れていると豪語する。 龐煖との互角の戦いを期待したかったところだったが、結局龐煖の一撃により瞬殺されてしまった。 知略も武力も折り紙つきの強さを誇る劇辛だったのだろうが、龐煖相手にはなすすべなく、ここまでの触れ込みと対照的にとても残念な最期であった。 これまで王騎や麃公、信も龐煖と一騎打ちを演じたが、勝てなくもそれなりに龐煖と渡り歩いた。それからすると瞬殺された劇辛の強さには少々疑問が残ることとなった。 【結論】救国の英雄だったが、ただの将軍級? 咸陽陥落を阻止するための最後の障壁・ 戎籊公(じゅうてきこう)「ワテギ」 嬴政の戴冠を阻んだ毐国(あいこく)のクーデター。陥落寸前の咸陽での最後の強敵が異民族戎籊の王ワテギだったが・・・! 嬴政が成人し国家運営の全権を得ることで本格的な中華統一の道が拓かれる加冠の儀。それを阻止したかった丞相呂不韋(りょふい)の策謀により、太后とその愛人である嫪毐(ろうあい)が企てた毐国の反乱。 信が急遽救出に向かい反乱軍の将軍を討ち嬴政の嫡子を守るも、咸陽はワテギの入城により陥落寸前まで攻め込まれる。それを迎撃に向かったのが普段は前線に出ない軍総司令の昌平君であった。 昌平君が放った包雷という陣に退路を無くすワテギに対し部下は退却を進言するが、「最強の男が王になる、今の王の俺を信じるか?」問いかけ、包雷へ唯一の対策となる主攻への突撃に打って出る。 包雷を読む知略を持ち合わせ勇猛な戎籊の王ワテギだったが。昌平君はそれを蛮勇だと吐き捨て、追う手間が省けたとして正面からぶつかっていく。 そしてワテギとの一騎打ちになった瞬間、昌平君は容易くワテギの首を刎ねてしまった。 昌平君は若き頃蒙武より強かったという逸話があるほどの勇将であったが、これまで前線に出なかったためその強さは未知。しかし信も驚愕するほどの強さを持ち合わせる武将であることが分かる印象的なシーンだった。 異民族戎籊の王として最強の男と自負し、部下を鼓舞したワテギであったが、あっけない幕切れとなった。 【結論】戎籊の王は大したことなかった 以上、キングダムの疑惑のハッタリ武将たちでした。戦った相手の強さによって相対的に描かれていることから、必ずしもここで紹介した武将が弱かったかというとそうでもない可能性もあるものの、触れ込みや言動から比較して残念な最期を迎えたキャラクターたちだったと言えます。

【キングダム最強武人TOP10】単騎で純粋に最も強い武将をランキング!徹底分析。※随時更新・保存版※

サムネイル画像:作画引用・出典 キングダム (原 泰久) 集英社 勇猛で屈強な武将が多数登場することが漫画キングダムの最大の魅力!その中で気になるのが「誰が一番強いのか?」軍としての強さではなく圧倒的な”個”として最強の武人をランキングにしました! キングダムに登場し、戦場の前線で戦う武将たちにも様々なタイプが存在する。李牧(りぼく)や呉鳳明(ごほうめい)のような盤上の策を見通す知略型の武将、桓騎(かんき)や王翦(おうせん)のような場面で兵を上手く操り組織で勝つ軍略型の武将、麃公(麃公)や蒙武(もうぶ)のような単騎の圧倒的な強さで軍を率いる勇猛型の武将。それを全て兼ね備えた王騎や、戦に興味は無いが武力では比類ない龐煖(ほうけん)など、タイプは様々。 今回は、「単騎」で最強な武人は誰なのか?という観点からランキング。戦を勝利へ導くかではなく、ただただ個の実力として強い武将を分析しているため、軍師や個としての戦いが物語の中で描かれていないキャラはランキングしていません。また、史実も考慮していません。純粋な漫画の中での戦いと、キャラクターの発言などから優劣を判断しています。 また、楚の「項燕(こうえん)」や趙の「司馬商(しばしょう)」などのまだ描かれていないキャラクターや、燕の「楽毅(がくき)」や秦の「摎(きょう)」や「白起(はくき)」のような過去の六大将軍など登場時に既に故人となっていたキャラも含んでいません。 第10位 秦 大将軍「麃公」 秦 六大将軍に肩を並べた秦を代表する超武闘派将軍! 信が尊敬してやまなかった戦場に生まれ戦場で生きた生粋の猛将であった麃公(ひょうこう)。その武力と本能型の計略により様々な戦局で秦の窮地を支え続け、特徴的なギザギザの歯とその豪快なキャラクター、人を惹きつけてやまない発言や生き様にキングダムファンに愛される大将軍。キングダム物語の序盤から魏火龍七師の呉慶(ごけい)をあっさり打ち破り、没する間際の龐煖との戦いも強さの証明の一つだ。そんな麃公の強さを根拠となる点としては以下があげられる。 六代将軍級の実力者であり戦神と呼ばれた秦の昭王から何度も咸陽へ呼ばれていたが、戦場で生き続けたいという理由から六大将軍になることを断っていた(王騎(おうき)や摎に肩を並べる強さと推察) 魏火龍七師の呉慶をあっさり討ち取る 結果敗れるものの龐煖と互角に渡り合い、死に際片腕をへし折る 一騎打ちのシーンが少ないため純粋な武力としての強さは推測の域であるものの、その他の比較対象と比べ強さの信憑性は高いといえる。 武力ランク:AA 【主な首級】呉慶(魏 大将軍 魏火龍七師@蛇甘平原) 第9位 秦 大将軍「騰」 王騎の右腕として共に乱世を駆け巡った武勇は折り紙つき! 王騎の副将として長きにわたり王騎と戦場を駆け巡ってきた騰(とう)。常にポーカーフェイスで、たまにブラックジョークを放つユーモラスなキャラクターであり、”ファルファル”と独特な擬音で敵を切り刻んでいく姿は多くのキングダムファンから愛される存在である。 猛将との一騎打ちシーンはそう多くない騰であるが、その強さを裏付ける根拠としては以下が挙げられる。 楚の将軍で超武闘派の臨武君(りんぶくん)を瞬殺 王騎の没時に「あなたの実力は私に見劣りしない」と言わしめ、猛将揃いの王騎軍を任されている 蒙武に対し「王騎の死がお前を強くした。そしは私は元々強い」と自己評価し、蒙武も実力は分からないが王騎が認めた男と納得している場面がある 趙国  鄴攻めの際に秦軍の大将軍に任命されている 一騎打ちシーンが少ない分、比較対象が少ないものの個の武力は相当なものであると推察できる。 武力ランク:AAA 【主な首級】趙荘(趙 軍師 @馬陽攻防編)、臨武君(楚 将軍@合従軍侵攻編) 第8位 趙 将軍「尭雲」 三大天 藺相如の十傑で最も強かった尭雲の武は廉頗(れんぱ)に匹敵!? 史実では登場しないキングダムのオリジナルキャラクターである尭雲だが、趙の三大天であった藺相如の配下である十傑の中でも最も強い武将であり「藺相如の武そのもの」と言わしめていた。つまり、当時藺相如と刎頚の交わりであった最強クラスの武力を有していた廉頗に匹敵する武力を尭雲は持っていると読み取れる。鄴攻略の朱海平原に登場する武将の中でも最も強い将軍であると描かれていることからもその強さは折り紙付きであると言えるだろう。 藺相如との関係性から廉頗並みの強さを持っていると推察できる 朱海平原での信と王賁(おうほん)との戦いを見るに相当な強さを持っている 武力ランク:AAA 第7位 秦 将軍「王賁」 信を上回る成長を遂げる王賁の槍術はもはや中華一!? 信の良きライバルである玉鳳隊の王賁(おうほん)。王翦の息子であり、クールな佇まいに反して大将軍を目指す熱き想いを持った武将だ。キングダムの若武将の中でも突出して成長を遂げる王賁は、正統な槍術を操り多くの敵将を葬ってきた。 特に著雍攻略編では王賁自ら唯一勝ちに導く計略を進言した上、魏火龍七師で中華一の槍使いである紫伯を討ち取り、鄴攻略戦では尭雲を打ち破るなど圧倒的な強さを証明してきた。 秦の六大将軍、趙の三大天に並ぶ強さを誇った魏火龍の一人であり、同じく魏火龍の太呂慈(たいろじ)・晶仙(しょうせん)・馬統(ばとう)を一人で葬った中華一の槍術をもつ紫伯を討ち取った 三大天 藺相如の武を担っていた尭雲を双方手負いの状態ながらも討ち取った 紫伯を倒した時も、尭雲の時も同様に王賁は満身創痍であったが、その捨て身の極限状態であったことが本来以上の能力を引き出し勝利に導いたとも言える。しかし、戦いを重ねるごとに確実に王賁の本質的な強さは高まっており、その強さはもはや大将軍級だ。 武力ランク:AAA 【主な首級】紫伯(魏 大将軍 魏火龍七師@著雍攻略 編)、尭雲(趙 将軍@鄴攻略戦編) 第6位 魏 大将軍「廉頗」 元 趙三大天の一人で当時趙で最も強かった伝説の猛将! 秦の六大将軍が活躍していた時代に、趙の三大天の一人であった廉頗。同じく三大天の藺相如と廉頗がいたため当時の秦は容易く趙を攻めることはできなかった。六大将軍の胡傷(こしょう)や白起と激戦を繰り返し、知力の藺相如と比べ武で趙を守ってきた趙ナンバー1の強さを持った廉頗であったが、長平の戦いでは趙王に疎まれ更迭されてしまう。(それにより趙は大敗し、白起に捕虜40万人を生き埋めにされるという悲劇に見舞われることとなる。) 趙王に愛想をつかし魏に亡命する際には当時趙国ナンバー2の強さであった楽乗(がくじょう)を破り、藺相如からも敵国のライバルである王騎からもその強さに一目を置かれていた廉頗はキングダムの将軍の中でも最強クラスであったことは間違いないだろう。 三大天 藺相如がその強さを認め、当時趙で最も強かった。それにより六大将軍が最も活躍していた昭王時代の秦国も容易くは趙に攻めれなかった 王騎とライバル関係にあり、魏へ亡命した際は王騎が訪問しにいく程、王騎も強さを認めた相手であった 著雍で秦軍を苦しめた武勇を誇る輪虎を育て、輪虎より強かった 蒙武の父である蒙驁を一騎打ちで圧倒し腕を叩き切った 武力ランク:S 第5位 楚 大将軍「汗明」 自他ともに認める大国 楚を代表する超武闘派の猛将! 合従軍では楚の総大将を務め、他国からは楚の巨人と恐れられている汗明(かんめい)。初陣より無敗を誇り、自らを超越者と評す圧倒的な強さを持つ猛将だ。 その強さを裏付けるエピソードとして、秦の六大将軍の一人であった王齕(おうこつ)を一撃で撃退し、さらにその勝利にも特段の高揚もなかったと言い切っている。 最後は至強を決する戦いとした蒙武との激戦の上に戦死したが、王騎亡き今秦で最も強いであろう蒙武と相打ち間際の壮絶な戦いを演じた汗明は、名実ともに最強クラスの猛将であったと言える。 初陣より無敗で他国から楚の巨人と恐れられていた 秦の六大将軍である王齕を一撃で退けた 合従軍では大国楚の総大将として開戦の合図を任され、最も重要な戦局である函谷関の布陣の中核を担う 蒙武との一騎打ちで序盤は蒙武を圧倒し、ほぼ互角の戦いを見せた 武力ランク:S 第4位 秦 大将軍「蒙武」 現在の秦国で最も強いであろう豪将!その強さは中華一の水準に! 元々呂氏四柱の一人で、呂不韋(りょふい)陣営の武を一手に担っていた蒙武。策を武力打ち破れる唯一の存在であると昌平君(しょうへいくん)から評され、中華最強の証明以外興味が無いと言い切る蒙武の強さを証明する最も象徴的な出来事は楚の巨人汗明を討ち取ったことであろう。 個の圧倒的な武力の一方で、馬陽では趙軍の策により窮地に立たされ、結果王騎が龐煖によって討死するキッカケになってしまうなど苦い経験もあったが、それもまた蒙武を強くする糧になったと言える。 中華全土に轟く強さを持った楚の大将軍 汗明を討ち取った 蒙武の強さの裏付けはここに尽きるだろう。ここからさらなる蒙武の猛勇ぶりを楽しみにしたい。 武力ランク:S 【主な首級】汗明(楚 大将軍@合従軍侵攻 編) 第3位 趙 三大天「龐煖」 とにかく強さを極め続ける求道者・武神龐煖! とにかく桁外れの強さで描かれ、自らを武神と称する龐煖。馬陽で王騎を葬り、合従軍で麃公を葬り、信が憧れた大将軍たちを次々と討ち取ってきたキングダム史上最も恐ろしい存在である。 ただただ自らの強さを証明するために強い相手を求めて出現し、その相手は王騎同様に戦場にいるという李牧の手引きで趙の武将となっているが、従軍はせずに神出鬼没の存在だ。 摎(きょう)を殺害した際に激情した王騎に一度敗れたが馬陽にて王騎と再び相まみえることになり自らの強さの証明をしようとするも、李牧(りぼく)軍の魏加(ぎか)が放った矢を浴びた王騎に隙が生じたことで勝ったため本当の証明にならず興ざめし、さらに強い相手を求めて鄴攻略編の朱海平原に登場することとなる。 秦 六大将軍の王騎を横やりが入ったものの討ち取る 秦 大将軍の麃公を圧倒し討ち取る 100個目の落城を目前としていた秦 六大将軍の摎を討ち取る 武力ランク:SS 【主な首級】摎(秦 六大将軍)、王騎(秦 六大将軍@馬陽攻略編)、麃公(秦 大将軍@合従軍侵攻編) 第2位 秦 将軍「信(李信)」 キングダムの主人公にして着実の強さを高めていく信その戦いぶりはもはや大将軍級!? ストーリー序盤から強さのポテンシャルを発揮し続けてきた信。これまで剣を主な武器としてきたが、趙の鄴攻めの際には馬陽で没する王騎から受け継いだ矛を使いこなすまでに成長した。 鄴攻めでは朱海平原の右翼を任され、趙の将軍である慶舎の配下である岳嬰(がくえい)を瞬殺し、藺相如(りんしょうじょ)の十傑の一人である趙峩龍(ちょうがりゅう)の配下である徐林(じょりん)も話にならないレベルで瞬殺されるなど、敵国大将軍級の配下である手練れの武将はもはや相手にならない。その後、趙峩龍も討ち取り戦局を大きく有利にしている。 そして、 鄴攻めのクライマックスでは遂に最強の宿敵である龐煖を打ち破った。龐煖との激闘後、生死の境を彷徨い羌瘣の秘術により命を救われることとなったが、それを踏まえても龐煖を超える強さを発揮したと言える。そんな信の強さの根拠となる点としては以下が挙げられる。 蕞城の防衛においてキングダム史上最強の一人であろう龐煖に致命的な一撃を与え、その後朱海平原にて討ち取った 武闘派を含めた将軍級の首級を数多く上げている(慶舎(けいしゃ)、輪虎(りんこ)、趙峩龍 など) 廉頗に匹敵する強さを持つ尭雲(ぎょううん)と互角に戦い、王騎を彷彿とさせると言わしめる 魏火龍七師で最も武闘派の凱孟(がいもう)と互角に戦っている 比較対象となる武将との戦いぶりを見ても、信が既に単騎でも大将軍級の強さに成長していることが伺える。 武力ランク:SS 【主な首級】馮忌(ふうき 趙 将軍 @馬陽攻防編)、輪虎(魏 将軍@山陽攻略編)、万極(趙 将軍@合従軍侵攻編)、霊凰(れいおう 魏 大将軍 魏火龍七師@著雍攻略編) 、慶舎(趙 将軍@黒羊丘侵攻戦編)、岳嬰(趙 将軍@鄴攻略戦編)、趙峩龍 (趙 将軍@鄴攻略戦編) 、龐煖(趙 三大天@鄴攻略戦編) […]

【名勝負TOP15】キングダム胸アツ・納得のベストバウトを徹底ランキング!

サムネイル画像:作画引用・出典 キングダム 30巻(原 泰久) 集英社龐煖に討たれた麃公が信に送ったメッセージ 激戦からの勝利。あの将軍の死。漫画「キングダム」で繰り広げられる全ての戦闘シーンを徹底分析し感動の上位15場面をランキング ”強き者をさらに強き者が倒し、歴史は塗り替えられる。だから乱世はおもしろい。” それぞれが背負った想いをぶつける武将たちの熱き戦い 。キングダムの世界を彩る様々な名場面の中でもやはり心揺さぶられるのは歴戦の列将達の決戦シーンを紹介。 全戦を時系列で見たいアナタは「【キングダム 全勝負①】ALL戦闘シーン54戦を最新まで紹介![はじまりから合従軍編まで]保存版・常時更新」をご覧ください! ※物語のあらすじと共に紹介しているのでネタバレを含みます。 第15位 秦 千人将「信」vs 趙 将軍「万極」合従軍侵攻編 @函谷関 対趙軍(27巻) 万極(まんごく)は過去長平の戦いによって秦軍六大将軍だった白起(はくき)が趙の40万人にのぼる捕虜を生き埋めにした際の生き残り。万極軍も遺児たちで構成され、秦への強烈な恨みから虐殺を繰り返してきた。 万極との戦いが名シーンなのは、秦が中華統一を果たすまでには人が人を殺める乱世が続き、その中で自分も含め誰しもが恨みにかられ万極のようになってもおかしくないと信が感じ、そういったジレンマにも打ち勝ち、信念を曲げない決意を示すところにある。 違う!! 俺だって身内を殺された。だがてめェみてェにはなってねェお前には、たまたまそこから引き上げる人間が周りにいなかっただけだたまたま運が悪かっただけだお前は憐れな奴だこんな気色悪ィ怨念や亡霊共をしょいこまされちまって、こいつらの重みでお前はぶっ壊れちまったんだよ分かってんのか万極、一番呪われちまったのはお前自身なんだぞ! てめェの痛みはしょってってやる だからお前はもう楽になりやがれ!! 秦 千人将 信(出典:キングダム 27巻(原 泰久)集英社) 捻じ曲がった恨みの感情を源泉に戦う万極へ、戦争孤児で下僕だった信は同情し、憐れみながらも討ち取る。信は万極の死に際、秦将として二度と長平のような惨劇は起こさないと誓う。これ以降も中華統一の過程にある乱世の裏腹に正義の定義は何か考えさせられる印象的な戦いであった。 【結果】○ 信 vs 万極 × 第14位 秦 大将軍「麃公」vs 魏 大将軍「呉慶」蛇甘平原の戦い編 @蛇甘平原 対魏軍(5-7巻) 呉慶(ごけい)vs麃公(ひょうこう)の決戦が名シーンである決め手は、天下の大将軍を夢見る信が始めて参加した戦で繰り広げられた大将軍同士の一騎討ち、即ちキングダムのストーリーの中で初めて描かれた大将軍同士の一騎打ちであるということ。 かつて甲という国を趙に滅ぼされた亡国の王族であった呉慶。秦の六大将軍や、趙の三大天と渡り歩いてきた魏国の魏火龍七師の一人であり、他の6人と異なり唯一生き残っていた知略にとんだ大将軍。他国の侵略に凄惨な過去を持つ呉慶は、秦国からの侵攻に知略を忘れ激情にかられ、個の武では圧倒的に勝る麃公に対し一騎討ちを仕掛け善戦するも最後は麃公の前に討ち取られてしまうのであった。 本能と武勇で戦う麃公将軍の姿は、王騎(おうき)に並び信が敬い道標となる将軍像となり、キングダムの世界に無くてはならない猛将の一人と言える。 【結果】○ 麃公 vs 呉慶 × 第13位 秦(嬴政)「信」vs 秦(王弟)「ランカイ」王弟反乱編 @咸陽 王宮本殿 対秦王弟陣営(4-5巻) ランカイとの戦いが名シーンであるのは、無名の下僕であった信がここまで朱凶・ムタ・左慈という数々の刺客に打ち勝ち、強力な怪物であるランカイをまで倒してしまうというポテンシャルを見せ付ける一戦であるという点。 山の民の決死の援護と、壁からの剣を信じろという檄を受け、高く舞い上がった信がランカイの背後から刃を突き刺し、致命傷を負ったランカイは戦意を失う。 信の活躍により王弟成蟜のクーデターは鎮圧され、信と嬴政との中華統一へ向けた乱世の物語が始まることとなる。 【結果】○ 信(バジオウ・タジフ・シュンメン) vs ランカイ × 第12位 秦 軍総司令「昌平君」vs 毐国 将軍「ワテギ」 嫪毐の乱編 @咸陽 対毐国軍(40巻) 嬴政の加冠の儀による王宮の虚をついた毐国のクーデターである嫪毐(ろうあい)の乱編にて最も印象的だったのが、昌平君(しょうへいくん)が呂不韋(りょふい)の四柱ではなく軍総指令として秦国の窮地を救うため自ら打って出たこと。昌平君がただの軍師ではなく、圧倒的な武勇を持ち、敵将ワテギを瞬殺するシーン。 長年にわたる秦国内での秦王嬴政陣営と相国呂不韋陣営との権力抗争は、嬴政が加冠することで終焉を迎えるところだったが、最後に呂不韋が画策した謀略は毐国の謀反に乗じて嬴政陣営を倒すことであった。 信は樊琉期(はんるき)を討ち取り、嬴政の嫡子を護ることに成功するも王宮には秦国へ恨みを持つワテギが生き残っていたが、直前に呂不韋陣営から離反した昌平君が屈強な私兵と共に王宮へ参上し、自らワテギを討ち取ったことで呂不韋の思惑は打ち砕かれることとなった。 【結果】○ 昌平君 vs ワテギ × 第11位 秦 百人将「信」vs 趙 将軍「馮忌」馬陽侵攻編 @馬陽 対趙軍(12巻) 信が憧れる六大将軍である王騎から「飛信隊」という名をもらい、王騎の策略と信の持ち前の強さが知略に富んだ武将である馮忌(ふうき)を討ち取ったシーンは、キングダムのストーリーの中でも”初めて信が将軍級の首級を取った”印象的な場面だった。 蛇甘平原の戦い以来、三大天龐煖(ほうけん)擁する趙軍との戦いとなった馬陽侵攻編は、信が参戦した二回目の大戦であった。陣地や多くの兵を倒すことより一人の有能な武将を討ち取るべきだとする王騎の策略において、遊撃隊の任を受けた飛信隊が仲間達と決死の突撃で馮忌軍本陣を急襲し、最後は信の力が馮忌の知略を超え敵将を討ち取ることに成功するのであった。 【結果】○ 信 vs 馮忌 × 第10位 秦 千人将「信」vs 趙 三大天「龐煖」合従軍侵攻編 @蕞 対趙軍(33巻) 合従軍編の佳境。咸陽の喉元まで差し迫った蕞での攻城戦において、秦王嬴政自らが鼓舞により蕞の民は兵士として戦い耐えし趙を跳ね返したものの最後に現れたのが武神「龐煖」。 馬陽にて戦った際に深手を負い、自らを救出してくれた同郷の尾到(びとう)を亡くしたという因縁の相手であり、直前に尊敬する大将軍の麃公を殺した仇でもある龐煖に対し、信は「超えなくてはならない相手」として一騎討ちに挑む。 馬陽では歯が立たなかった龐煖に対し、龐煖には麃公が与えたダメージがあるものの互角に戦い、最後は致命傷になりかねない一撃を龐煖の胸に突き刺すことに成功する。しかし、龐煖は退かず戦うも、山の民の出現に壊滅状態に陥った李牧が撤退の命令に従い龐煖も退却し両者は決着がつかず、戦は秦が勝利することとなる。 【結果】△ 信 vs 龐煖 △ 第9位 秦 将軍「蒙武」vs 楚 将軍「汗明」合従軍侵攻編 @函谷関 対楚軍(29巻) 蒙武(もうぶ)と汗明(かんめい)との一騎討ちが名シーンであるのはキングダム史上類を見ないほどの壮絶な武と武の激突であるという点。合従軍編で初めて秦と楚の武将との対決が描かれたが、蒙武の武勇を目の当たりにする一戦であった。六大将軍の一人である王齕(おうこつ)を敗走させたほどの猛将である汗明に一歩も引かない蒙武。お互い腕の骨が飛び出る程の打ち合いを見せる。しかし、加勢に入った蒙武の息子である蒙恬(もうてん)が汗明に斬られ致命傷を負い、それに激情した蒙武はとうとう汗明を討ち取る。 汗明に討たれ瀕死の蒙恬へ、蒙武の家臣が最期の言葉をかけてあげてくださいと言うが、蒙武は「その程度で死ぬ倅ではない」と息子の強さを信じる父親としての一面も見せる将軍蒙武の姿に感極まるシーンだった。 【結果】○ 蒙武 vs 汗明 × 第8位 秦 大将軍「張唐」vs 韓 大将軍「成恢」合従軍侵攻編 @函谷関 対韓軍(28巻) 合従軍の侵攻に対し、国門である函谷関を防衛する老将「張唐(ちょうとう)」。長きに渡り秦国の忠臣として祖国に仕えた将軍へ、韓軍の総大将である成恢(せいかい)は姑息にも毒を浴びせ長く持たない体とする。死を覚悟した張唐はこの戦地を最期と定め、桓騎(かんき)の奇襲と共に成恢の本陣へ迫る。 毒を合理的な戦術だと言う成恢であったが迫りくる張唐を前に背を見せて逃走を図るも、数々の戦場を渡りぬいた張唐はその姿に憤り成恢を一刀両断する。 成恢との戦いの前夜、桓騎に「なぜ秦国の武将をしているのか?」という問いに対して「武将だなんだと偉そうにしているやつより戦が抜群に強いからだろ。秦がどうなろうが知ったことではない」と返されるも、桓騎の知略と武力を認め死に際には「秦国一の武将になれ。秦を頼むぞ」と言い残し絶命する。馬上から崩れ落ちる張唐を「調子が狂うじじいだ」と漏らしながらも落馬せぬよう掴み、敬う振る舞いを見せる桓騎。 張唐vs成恢戦が印象的であるのが、国を守り続けた老将と国に執着のない若い武将との心を交流を感じる名シーンであるからと言える。 【結果】○ 張唐 vs 成恢 × 第7位 秦 四千人将「王賁」vs 魏 大将軍「紫伯」著雍攻略編 @著雍 対魏軍(37巻) 著雍攻略戦において蛇甘平原にて絶命した呉慶を最期に途絶えたと思われていた魏火龍七師のうち霊凰(れいおう)・凱孟(がいもう)・紫伯(しはく)の3人が生き残っており秦軍に対峙する。その中でも、最愛の女性であった紫季歌(しきか)を太呂慈(たいろじ)に殺されるという私怨にかられ魏火龍のうち太呂慈・晶仙(しょうせん)・馬統(ばとう)の3人を一人で葬った、中華最強と思われる槍術使いの紫伯が王賁(おうほん)の前に立ちはだかる。王賁は初戦こそ紫伯に敗走するものの、翌日には私怨のみで戦い続け生への執着を感じない我流の槍術をあやつる紫伯を見切り、正統な槍術で急所を貫き紫伯を討ち取る。 信・蒙恬と共に若手の秦軍武将の中でもとりわけ気高い王賁。中華に名を刻む大将軍になるにはここで紫伯を討ち取ることに意味があると発起し、最強の槍手である紫伯を討ち取ったことで、王賁の槍術が中華最強水準であり、あらゆる猛者に渡り歩ける武力を持っていることを証明する一戦であった。 【結果】○ 王賁 vs 紫伯 × 第6位 羌族「羌瘣」vs 幽族「幽連」 @趙国 蚩尤決戦(34巻) 最愛の姉であった羌象(きょうしょう)の仇討ちを遂げることだけのために生きていた羌瘣(きょうかい)は、秦国が合従軍に勝利した後、姉の仇である幽連(ゆうれん)の居場所を突き止め趙国へ向かう。 羌族の生き残りである羌明(きょうめい)の手引きで幽連と対峙するが、祭で生き残った幽連は実妹を殺め蚩尤として生き残り真の強さを得ており、その強さは羌瘣の想像を超えるものだった。幽連を倒す唯一の方法は、巫舞を意識が戻ってこれない深さまで落とし今までにない強さを発揮することだったが、それは昏睡に陥り自身の死を意味するものだった。しかし、飛信隊の仲間たちの存在が意識をつなぐ光となり、とうとう羌?は深い巫舞で覚醒し幽連を討ち取ることに成功する。 信と飛信隊の仲間達との出会いを通し自分の居場所を見つけた事で幽連を倒す強さを得ることとなった。羌瘣は幽連の亡骸を隠すことで、次の蚩尤を決める祭が行われないようにし、羌象へ精一杯生きることを近い信の元へ帰るのだった。 【結果】○ 羌瘣 vs 幽連 × 第5位 秦 大将軍「蒙驁」vs 魏 大将軍「廉頗」山陽攻略編 @山陽 対魏軍(22巻) 秦の大将軍、また蒙武の父であり蒙恬の祖父でもある「白老」の異名を持つ老将の蒙驁(もうごう)。凡庸な武将と評されるものの安定し堅実な戦い方で多くの武功を残してきた蒙驁が魏国山陽攻略の総大将に抜擢された際に対峙したのが、過去一度も勝てなかったという因縁を持つ宿敵である廉頗(れんぱ)であった。 魏へ亡命前に趙の三大天であった圧倒的武勇と知略を誇る廉頗の出陣に焦る蒙驁であったが、信の「じーさんに一発逆転の好機が生まれたってことだろ?」という不安を意に介さない一言に感化される。 若い頃にケンカで一度も勝てなかった相手がいたとするそしてじじィになった今 なんとその相手ともう一度ケンカをすることとなったしかも相手はじじィになっても老い衰えるどころか逆に脂の乗った絶頂期ときておる化物じゃ フォッフォ深刻じゃろ 秦国 大将軍 蒙? 悩み意味が全っ然わからんだってそれは この期に及んでじーさんに”一発逆転”の好機が生まれたって話だろ!ケンカってのは最後に立ってた奴の勝ちだ次勝って勝ち逃げしてやれよ!そうすりゃじーさんの総勝ちだ! 秦国 三百人将 信   秦軍は副将の王翦(おうせん)・桓騎の活躍もあり善戦するが、廉頗は自ら背後より蒙驁の本陣を急襲し、両者は一騎討ちとなる。武力の劣る蒙驁であったが、奮起し廉頗と互角に戦う。これまで秦の六大将軍や趙の三大天と同じ時代を生きてきたものの、そういった列将に比較し目立たなかった蒙驁が、最後の最後で凄まじい武力と熱い想いを抱いて戦う姿はとても胸を打たれる対決シーンであった。 結果蒙驁は腕を落とされる深手を負うが、桓騎が魏軍の本陣を落とし、王翦が無傷で睨みを利かせたことにより魏は降伏することとなり蒙驁率いる秦軍は見事勝利を掴む事となる。 […]

【キングダム 全勝負②】ALL戦闘シーン57戦を最新まで紹介![鄴攻略編まで]保存版・常時更新

サムネイル画像:作画引用・出典 キングダム 44巻(原 泰久) 集英社本能型の静かなる智将 趙大将軍の慶舎を討ち取る信 漫画「キングダム」で繰り広げられる全ての戦闘シーンを回顧シリーズ第二弾! あの激戦から感動の名シーンまで全巻から全ての戦いを最新巻まで紹介。 敵も味方も想いを乗せて戦う武将達。キングダムの世界で繰り広げられる全ての戦闘シーンを信少年時の一巻から最新巻まで余すことなく紹介している本シリーズですが、本記事は合従軍以降を掲載。新たに登場したつわものたち、紀彗(きすい)・慶舎(けいしゃ)・尭雲(ぎょううん)や毐国(あいこく)の反乱など数々の列将が繰り広げる戦い57戦(更新時現在 コミック57巻まで)のうち合従軍編後から最新の鄴攻略編までの戦いをストーリーに合わせて紹介します。 ※合従軍編まで(~33巻)の戦いは【キングダム 全勝負①】ALL戦闘シーン57戦を最新まで紹介![はじまり合従軍編まで]をご覧ください! 幕間 蚩尤決戦 全勝負(34巻) 40:○ 羌族「羌瘣」vs 幽族 「幽連」× @趙国(34巻) 姉の仇を討ちに飛信隊から抜け羌瘣(きょうかい)。元羌族である羌明(きょうめい)の手引きで現 蚩尤(しゆう)の幽連(ゆうれん)の居場所をつかみ、姉である羌象(きょうしょう)の恨みを晴らすため、とうとう幽連と対峙することとなる。 20人以上の仲間を引き連れ羌瘣を討ち取ろうとする幽連だが、羌瘣の巫舞の前に次々と倒される。卑怯な手を用いて勝ってきた幽連だったが祭で実妹を殺め蚩尤としての真の強さを得たその強さは羌瘣の想像を超えるものだった。 幽連を倒す唯一の方法は、巫舞を意識が戻ってこれない深さまで落とし今までにない強さを発揮することだったが、それは昏睡に陥り自身の死を意味するものだった。しかし、飛信隊の仲間たちの存在が意識をつなぐ光となり、とうとう羌瘣は深い巫舞で覚醒し幽連を討ち取ることに成功した。羌瘣は幽連の亡骸を隠し、死んでいないことにすることで祭という殺し合いの歴史を終わらせた。 羌象の仇討ちのためだけに生きてきた羌瘣だったが、信と出会ったことで帰る場所を見つけたことで今までにない深さの巫舞により幽連を討ち取った。孤独だった羌瘣にとって飛信隊の仲間の存在が姉の仇を討つ上でとても重要であったことが分かるワンシーンだった。敵討ちを達成した羌瘣は、これ以上に飛信隊にとって重要な副官となる。 王弟謀略編 全勝負@屯留(34巻 – 35巻) 合従軍迎撃後、趙軍が屯留へ侵攻しする。秦軍は主要地の防衛で列将不在だったため王宮では呂不韋(りょふい)が蕞の時のように嬴政(えいせい)が出陣すればいいと軽々しく放言し政陣営にひんしゅくを買うが、謀反失敗後に改心していた成蟜(せいきょう)の妻である瑠衣(るい)の故郷でもある屯留へ迎撃に向かうこととなった。 成蟜軍は趙軍をあっさり迎撃したが、それに成蟜が違和感を感じながら入城すると瑠衣の姿はなく蒲鶮(ほかく)という城主代行が現れる。すると成蟜が率いてきた将軍龍羽(りゅうう)が裏切り成蟜は投獄されてしまう。蒲鶮は屯留の民に、成蟜こそ正当な王家の後継であり王宮を奪還すると吹聴し、王宮には成蟜が謀反を起こしたと伝わる。呂不韋は討伐軍を送るが嬴政はそれが謀略と怪しみ、信へ成蟜を救出するよう伝令を送る。討伐軍として壁(へき)が派遣されるが、離反した龍羽軍が昧広率いる趙軍が迎撃するも飛信隊が合流し昧広は敗走し龍羽は屯留へ撤退する。 41:○ 秦国 王弟「成蟜」vs 秦国 城主代行「蒲鶮」× @屯留(35巻) 成蟜は見張りを諭して牢獄から抜け出し、瑠衣を救出するが、途中で蒲鶮の襲撃に合い瑠衣を逃がして蒲鶮に相対する。 飛信隊は屯留を持ち前の強さで早々に落城させ、成蟜が謀略に陥れられたことを確信し急いで救出に向かいう。成蟜は蒲鶮兵の攻撃を何度も受け満身創痍であったが、とうとう蒲鶮を斬り捨てる。信と瑠衣が成蟜のもとに辿り着くが、既に成蟜は深手を負っており、信と瑠衣へ最後の言葉をかけて絶命する。 過去、反乱を起こし嬴政を失墜させようと企てた成蟜が政が描くの中華統一の道に感化され、嬴政率いる秦国と妻の瑠衣のために命を懸けて戦う姿に心が揺さぶられる王弟謀反編。秦国正統の王族として政へ国を託した成蟜は、過去因縁の相手である信へ自分が政の”剣”であり”盾”である存在であることを忘れるなと諭し、瑠衣には「あの時からずっとお前にほれておる」と伝え、瑠衣も「・・・知っています」と応える。成蟜の不器用ながらも国や妻を愛して散った最期に心を打たれる印象的な場面となった。 対魏 著雍攻略編 全勝負@著雍(36巻 – 37巻) 中華統一を目指す秦は中華進出のための新たな要所である著雍を騰軍が侵攻していた。それに対し魏軍は呉鳳明(ごほうめい)を総大将とした大軍で迎撃し、謎の三軍が次々と秦の拠点を落城させていく。 騰(とう)は王翦(おうせん)に援軍を求めようとするが王賁(おうほん)が私情をはさみつつも趙軍を防衛する王翦軍の軍を薄くするべきではないと制止し、魏軍の布陣に3点の弱点を見出し、それを同時刻に3つの主攻が攻め落とすことで勝てる望みがあると見立てる。その策を騰が採用し、録嗚未(ろくおみ)軍、玉鳳隊、飛信隊が主攻として出陣する。謎の3軍は、過去秦の六大将軍や趙三大天に肩を並べる強さを持っていたが既にこの世を去ったと思われていた魏火龍七師のうち霊凰(れいおう)・凱孟(がいもう)・紫伯(しはく)の3人であった。 42:△ 秦国 四千人将「信」vs 魏国 大将軍「凱孟」△ @著雍(36巻) 信が凱孟の激しい攻撃に互角に戦い抜き、河了貂(かりょうてん)の策によって羌瘣隊が本隊から離脱し本陣へ向かう。それにより飛信隊は凱孟軍に包囲されるが、前日に河了貂が援軍を要請していた隆国軍が加勢したことで荀早は撤退を決断し凱孟軍は退くこととなる。 各国の猛将に肩を並べる魏火龍の凱孟。信も大将軍級の一撃を受け強さを確信する。ただ、王騎・廉頗ですら凱孟の一騎討ちは避けたと言うほどの強さを持っていると自負するも、信に避けたのではなく相手にされなかったのでは?と指摘される。事実、王騎は「あなたは赤ん坊のまま猛牛になった困った人です。無邪気に一騎討ちと言われたも割に合わない。」と相手にしなかった。しかし、「戦は強者が欲望のままに弱者を屠る単なる殺戮の場であり、それ以上でも以下でもない」と言い切り、次までに納得する答えを用意しておけと言い放ち撤退したため、その本当の強さは分からなかった。 43:○ 秦国 四千人将「王賁」vs 魏国 大将軍「紫伯」× @著雍(37巻) 玉鳳隊は初日こそ攻め込んでいたものの、2日目に紫伯が動き出す。紫伯軍に包囲されるが王賁は紫伯に突撃する。しかし王賁は魏火龍紫伯の圧倒的名強さに深手を負い退却を余儀なくされる。翌日も玉鳳隊は紫伯軍と激戦を繰り広げ、王賁は再度紫伯と対峙する。正統な槍術を会得した王賁は、前日の戦いから紫伯が急所を守ろうとしない事に気づき、我流で強くなった紫伯の槍術を型で捉えることができるようになる。紫伯は過去、婚約者であった紫季歌(しきか)を魏火龍の一人だった太呂慈(たいろじ)に殺されたことで世に未練が無くなり生きることに執着せず戦い続けてきたのだった。王賁はとうとう紫伯の槍を見切り、胸に一撃を突き刺し討ち取ることに成功した。 紫伯は魏火龍のうち三人を一人で殺してしまうほどの圧倒的な強さを誇る、まさに中華最強の槍術の持ち主であった。王賁はそんな強敵を見切り打ち勝ったことから、王賁の槍術もまた中華最強レベルになったと言って過言ではない戦いだった。武力だけでなく知力にも長け、リーダーシップも発揮する王賁が、今後の秦国にとって必要不可欠な重要な武将であることを印象付けた。 44:○ 秦国 四千人将「信」vs 魏国 大将軍「霊凰」× @著雍(37巻) 王賁の策どおり、三部隊は計画通りに呉鳳明の本陣を急襲する。最後に到着した飛信隊の羌瘣が総大将の天幕に押し入り呉鳳明を斬り捨てるも替え玉であった。 呉鳳明の軍略の師でもある魏火龍の霊凰も同様に退却するが、今からでも手薄な騰の本陣を落とせば形勢を逆転させれると画策するも、そこに信が追いつき襲い掛かる。信はどちらが総大将である呉鳳明か判別できず斬る相手を迷っていると、咄嗟に呉鳳明は霊凰に対し「鳳明様お逃げをっ」と声をかけ、信は呉鳳明と勘違いし霊凰を討ち取る。その間に呉鳳明は逃走。 霊凰の配下にどういうことだと詰め寄られるも、呉鳳明は「これからの戦国を魏が勝ち残るためだ。これからは魏軍総司令の自分が上官になる。口を慎め。」と言い放ち、逃げ切るのだった。これにより魏軍は全軍敗走し秦軍が勝利した。 恩師の死すら厭わず、魏国の将来を見据えて生き延びた呉鳳明。秦の六大将軍や趙の三大天のように乱世で名を馳せた魏火龍七師。その次世代を担う魏の智将は生き残り、趙の李牧と並び今後秦国の脅威になるであろう未来を伺わせる著雍の対魏戦となった。 【著雍攻略編 総括】 結果:秦の勝利 → 騰 大将軍になる信の首級:霊凰(魏火龍七師 大将軍) 武功で五千人将に王賁の首級:紫伯(魏火龍七師 大将軍) 武功で五千人将に 対毐国 毐国の乱編 全勝負@咸陽(37巻 – 40巻) 政はとうとう22歳の加冠の儀を迎えたことで、嬴政を倒し自らが秦国国王に成り上がると目論んでいた相国呂不韋と国王嬴政との権力闘争も最終局面を迎えていた。呂不韋最後の謀略は、大后と呂不韋が送り込んだ男娼である嫪毐(ろうあい)が秦国中原に毐国という新国家樹立を企てたことに乗じ、加冠の儀で嬴政不在の間に咸陽へ毐国のクーデターを起こさせ、嬴政を葬り、呂不韋陣営が毐国を討伐することで救国の英雄となり王の座を乗っ取るという筋書きであった。 呂不韋の差し金である虎歴が、秦王宮が毐国を国家反逆の奸賊とし攻めてくるため咸陽攻めをやむなしと扇動し、とうとう毐国は咸陽へ挙兵する。 45:○ 秦国 五千人将「信」vs 毐国 武将「樊琉期」× @咸陽(40巻) 毐国三万の軍勢は呂不韋の手引きで悠々と国門函谷関を通り抜け咸陽をも落城させてしまう。だが、それを察した昌平君が飛信隊へ暗号文で伝令を送り、飛信隊は咸陽防衛のため進軍する。咸陽は毐国武将の樊於期(はんおき)・樊琉期(はんるき)親子が後宮まで攻め入り、王女である向(こう)とその嫡子である麗(れい)の首を狙うが、それを宮女の陽(よう)がかばう。陽が殺されると思われた間際に信が登場し兵を蹴散らし樊琉期の腕を斬りおとして捕らえる。 呂不韋の謀略により幾度と無く巻き起こった秦国内での内乱。最後のクーデターは今までに無い規模の軍勢であったが、成蟜と時のような失敗は許されないと誓った信の迅速な行動と武勇で陽・向・麗は無事救出された。 46:○ 秦国 軍総司令「昌平君」vs 毐国 武将「ワテギ」× @咸陽(40巻) 加冠の儀の最中に呂不韋から離反した昌平君(しょうへいくん)は、咸陽防衛のため屈強な私兵と介億と共に乗り込む。咸陽は未だ秦国に積年の恨みを抱えていた戎籊公・ワテギによって襲撃を受けていた。河了貂は恩師 介億(かいおく)の笛の音に気づき、包雷という戦術に呼応し機転を利かせて後陣の陣形を敷いたことでワテギ軍を包囲し、昌平君は寡兵ながらワテギ本陣に辿り着く。 ワテギは昌平君に突撃するが若いころ蒙武(もうぶ)より強かったといわれる昌平君の一撃になすすべなく討ち取られる。これにより毐国のクーデターは鎮圧され、9年に渡った呂不韋との権力闘争は嬴政陣営の勝利で終わる。 ここまでのストーリーで軍総司令として軍略家の側面だけを見せていた昌平君が、未だ現役の武将として圧倒的武勇を誇ることを示す場面であった。呂不韋陣営の四柱として脅威であった昌平君が大王陣営につき、その武勇と知略が今後の秦国にとって大きな力になることを証明する印象的な一戦であった。 対趙 黒羊丘侵攻戦編 全勝負@黒羊丘(41巻 – 45巻) 呂不韋が失脚し秦国の実権を握った嬴政は本格的に周辺諸国の統一に乗り出す。楚攻めを目論むも長らく楚国を司ってきた春申君(しゅんしんくん)が暗殺され丞相に媧燐(かりん)が着任したことを聞いたことにより矛先を趙の黒羊丘に改める。桓騎(かんき)率いる五万の軍勢が黒羊丘侵攻に出撃し、飛信隊も桓騎軍に編入することとなり、戦で虐殺や略奪を厭わない桓騎から「大人の戦いを覚えていけ」と忠告される。 47:○ 秦国 副官「羌瘣」vs 趙国 副官「劉冬」× @黒羊丘(42・44巻) 密林地帯の黒羊丘では5つの丘の占拠が勝敗を分けるが、飛信隊はもっとも重要な中央の丘を奪い丘の先に前線を敷くよう命じられる。しかし、紀彗軍副官の馬呈(ばてい)・劉冬(りゅうとう)に策略に欺かれ作戦に失敗してしまう。桓騎は中央丘の占拠を防ぐため、雷土(らいど)隊・ゼノウ隊を送り込むも慶舎(けいしゃ)の策にはめられ岳嬰(がくえい)軍に包囲され敗走する。 一方で敵前線より奥に隊を進めて羌瘣は劉冬の夜営地を発見し、仲間に制止されるも単騎で襲撃する。首尾よく劉冬のもとに辿り着くが、罠にかかり、劉冬に一太刀浴びせるものの深手を負い崖から転落してしまう。その後、黒羊丘に点在する村の老婆に命を救われ、紀彗が城主をし、黒羊丘の先にある離眼城で過去起きた、紀彗・馬呈・劉冬の3人の悲劇の生い立ちを聞かされる。 その後、劉冬は慶舎との乱戦の際に加勢に入ったところを足止めに来た羌瘣に敗れる。羌瘣は離眼城の悲劇を絶対に起こさせないと誓うのであった。 いつも冷静で知略に富む羌瘣がリスクを犯しても飛信隊のために武功を上げようと覚悟を決めて討って出るが劉冬が一枚上手であった。武勇を誇る紀彗筆頭とした馬呈・劉冬がこれまで趙軍の戦いに現れなかった訳や、夜営地で3つの人形を大切に持って感傷に浸っていた劉冬の姿。黒羊丘戦がこれまでの戦とは異なる、ただ勝ち負けでは無いことを匂わせるワンシーンであった。 48:○ 秦国 五千人将「信」vs 趙国 将軍「慶舎」× @黒羊丘(43-44巻) 緒戦の失敗を取り戻そうとする飛信隊であったが川の向こうに陣を張る馬呈に苦戦する。河了貂の策略と渕(えん)さんの責任感により馬呈の裏をかき退却させることに成功する。それにより中央の丘を奪うための絶好の状況が訪れた桓騎軍であったが、桓騎は両軍の期待を裏切りあえて何もしなかった。 それに痺れを切らした慶舎軍が飛信隊を襲撃する。蜘蛛のように敵を絡め取る慶舎の本能形の知略を桓騎が読んでおり飛信隊を囮とし、自ら動き出した慶舎をゼノウ軍が急襲する。紀彗軍の加勢があり難を逃れた慶舎であったが、信がリスクを問わず慶舎本陣へ突撃する。屈強な慶舎軍を攻め、羌瘣が劉冬を足止めし信は慶舎との一騎討ちとなる。見かけとは裏腹に武力も強い慶舎であったがとうとう信の前に斬り捨てられた。 あらゆる策略で桓騎軍を大いに苦しめた慶舎であったが、全く動揺しない桓騎の心理戦の前に討って取られるのであった。信の武勇と、桓騎のセオリーを無視した異端的な軍略、相反する二人の戦い方が黒羊丘の勝利につながった。しかし、総大将を討たれながらも戦局としては五部であり、慶舎の腹心である岳嬰と強力な武勇を誇る紀彗軍が反撃の機を伺う。その後、黒羊丘の村を全滅させ虐殺した屍を紀彗に送りつけ”離眼城ではこれ以上の虐殺をする”と脅し紀彗を撤退させる事で桓騎軍が中央丘を取り秦軍が勝利する。残虐的な方法で趙を退かせたが結果的に秦軍の人損は見積もりより大幅に減るのであった。 【黒羊丘侵攻戦 総括】 結果:秦の勝利 信の首級:慶舎(将軍) 武功は羌瘣の同士討ちにより無功になり五千人将のままに 対趙 鄴攻略戦編 全勝負@朱海平原 他(46巻 – 55巻) 本格的に中華統一を目指す嬴政。 咸陽では蔡沢(さいたく)の根回しにより斉王と李牧が咸陽に訪れ、嬴政は斉王の密会する。統一後の中華は「人」ではなく「法」により統治し、王も法の下に入ることは小事であると言い放つ嬴政に斉王は納得し、その想いがこれからも変わらなければ国を明け渡すと約束する。 その後、李牧から「七国同盟」こそ無血で戦争を無くす方法だと提案されるも、そんな不完全な同盟は長続きしないと反論。それを宣戦布告と受け取った李牧は、まず滅ぶのは秦国であると宣言して咸陽を去るのだった。 しかし、統一までの15年という猶予の中で趙への侵攻に必要な期間は予測を上回るものだった。昌平君が出した結論は趙の王都邯鄲の喉元にある鄴の陥落。その総大将に抜擢されたのは、知略と武勇に富んだ将軍である王翦(おうせん)であった。王翦は兵糧運搬を用いて趙を欺き進軍する。李牧は秦が国門である列尾を超え鄴を狙っていることに勘付くが、普通であれば秦が圧倒的に形成が不利になる鄴へ進軍する秦に対し 「秦は正気か!?」と驚愕する。 趙の国門である列尾は飛信隊と楊端和(ようたんわ)率いる山の民の猛攻を前に容易に陥落する。その手応えのなさを不信に思った王翦は列尾が意図的に落ちやすく設計されていることに気付く。それは裏を返せば奪還しやすい城であり、秦軍が列尾を通過後に奪い返されることで補給路と退路を絶たれ鄴を落とす前に兵糧が切れて全滅する可能性があるという事であった。 王翦は鄴を事前に偵察すると攻城戦では落ちない完璧な城であると判断し戦略を切り替える。王翦は鄴までの道中にある小城を次から次へと落城させ、民を難民とし鄴へ向かわせ、結果鄴は多数の難民を収容して門を閉ざす。それを桓騎軍が包囲し睨みを利かせることで鄴を兵糧攻めとしたのだった。それにより主戦場は残る主要な地である閼与と遼陽となり、楊端和軍に閼与を任せ、残る全軍を遼陽にある朱海平原へ進軍させる。これより秦対趙の兵糧合戦は、鄴を囲む桓騎軍と閼与を攻める楊端和軍、そして朱海平原を侵攻する王翦軍が同時進行で戦いを繰り広げる事となった。 49:× 秦国 将軍「麻鉱」vs […]

【キングダム 全勝負①】ALL戦闘シーン57戦を最新まで紹介![はじまりから合従軍編まで]保存版・常時更新

サムネイル画像:作画引用・出典 キングダム 11巻(原 泰久) 集英社輪虎と激戦を繰り広げる信 漫画「キングダム」で繰り広げられる全ての戦闘シーン(はじまり~合従軍編まで)を回顧! あの激戦から感動の名シーンまで全巻から全ての戦いを紹介。 敵も味方も想いを乗せて戦う武将達。一騎討ち。勝利。討死。移ろい続ける群雄割拠の時代に生まれた全ての戦闘シーンを信少年時の一巻から最新巻まで余すことなく紹介します。主人公である信(しん)をはじめ王騎(おうき)、龐煖(ほうけん)、麃公(ひょうこう)、蒙武(もうぶ)、廉頗(れんぱ)など歴史を彩る数々の名将が繰り広げる戦い57戦(更新時現在 コミック57巻まで)のうちはじまりから合従軍編までをストーリーに合わせて紹介します。 ※合従軍編以降の戦いは【キングダム 全勝負②】ALL戦闘シーン57戦を最新まで紹介![鄴攻略編まで]をご覧ください! 王弟反乱編 全勝負(1巻-5巻)@秦国王宮 下僕ながらも天下の大将軍を夢見る主人公「信」と幼馴染の「漂(ひょう)」。ある日、2人が剣の訓練をしているところを通りがかった王宮の文官である昌文君(しょうぶんくん)から漂へ仕官の打診がくる。下僕が王宮に仕官するなど考えられない時代、その真相は秦王である嬴政(えいせい)と生き写しであった漂を影武者として利用するため登用したのだった。 そんな漂が信の目の前に瀕死の状態で現れる。漂は死に際に共に天下の大将軍に成り上がろうと信へ告げ、黒卑村の川の合流地点の地図を信に託し絶命する。 1:○ 秦国「信」vs 朱凶「徐完」× @黒卑村(1巻) 信は漂の地図を頼りに川の合流地点で嬴政と出会い、嬴政の暗殺をするため追走したきた暗殺者朱凶(しゅきょう)の徐完(じょかん)と相見える。 人生で初めて敵と闘うこととなった信だが、漂との訓練で得た強さと、政の檄に覚醒し朱凶徐完を斬り伏せ致命傷を負わせる。徐完は信へ命乞いをするが、政がトドメを刺す。 初めての実践にして強敵を打ち破った少年の強さに、信の強さの可能性を感じさせる一戦であった。 2:○ 秦国「信」vs 越(ベッサ族)「ムタ」× @秦王の避暑地(2巻) 黒卑村で出会った河了貂(かりょうてん)と共に、信と政は政の家臣である昌文君との合流地点としていた秦王の避暑地にたどり着いた。そこへ新たな刺客であるベッサ族のムタが襲い掛かる。ムタの殺気に押される信であったが政の檄を受けムタの殺気に打ち勝ち致命傷を与える。 ムタが絶命の際に政を毒吹き矢で殺害しようとした瞬間に合流した昌文君に斬り伏せられる。辛うじて生きており河了貂はムタの吹き矢を手に入れる。 満身創痍で秦王の避暑地に辿り着き休息も束の間ムタに急襲されたものの返り討ちにした信の個の強さのポテンシャルを感じさせる一戦だった。 3:○ 秦国「信」vs 秦国 高級武官「左慈」× @秦王宮 右龍の回廊(4巻) 朱凶やムタの襲撃は、丞相竭氏(けつし)が主導し王弟「成蟜(せいきょう)」が引き起こしたクーデターであった。 道中で楊端和(ようたんわ)率いる秦国の西にいる異民族である山の民を味方につけ王宮に戻った信と政。王宮の朱亀の間まで辿り着いた一行のうち信と河了貂、壁は本殿にいる王弟成蟜を討ち取るためが右龍の回廊を進むが、そこには竭氏配下の高級武官左慈(さじ)が待ち受ける。 山の民を次々と斬り捨て、壁に深手を与えた武力で上回る左慈に苦戦し太刀を受けながらもカウンターで一閃を見舞い斬り伏せる。 下僕の少年だった信がこれまで闘った朱凶やムタなどと違う正統派の武力を持つ左慈をも返り討ちにしたことで、この先将軍への道を歩むであろう信の可能性を見通す一戦となった。 4:○ 秦国「信」& 山の民「バジオウ・タジフ・シュンメン」vs 秦国 「ランカイ」× @秦王宮本殿(4-5巻) 右龍の回廊を突破し王弟がいる本殿に辿り着くが、そこには王弟成蟜が珍種の猿の赤子として買い恐怖で飼い慣らしたランカイが立ちはだかる。その圧倒的なパワーに信も山の民も攻めあぐねるも覚醒したバジオウがランカイを攻め立て形勢を覆す。壁に「剣を信じろ」と檄を受けた信が山の民の協力を得て、ランカイの背中に剣を突き刺しランカイは戦意を喪失する。ランカイを倒され逃げ出した竭氏をバジオウとシュンメンが斬り捨てる。 キングダムの中でも際立って異色なモンスター級のランカイと相対し絶体絶命だった信が、山の民との連携で討ち取ったことで強力な敵にも相見まえる信の強さを感じさせる一戦であった。これにより玉座を狙った成蟜の目論見は崩れ落ちる事となる王弟反乱編でのハイライトとなる。ここで今後も秦の強力なパートナーとなるバジオウ・タジフ・シュンメンの強さ垣間見せる戦いでもあった。 5:○ 秦国 大将軍「王騎」vs 秦国 高級武官「魏興」× @秦王宮 朱亀の間(5巻) 朱亀の間に逃げた成蟜が肆氏(りし)へ竭氏の死を伝えられた束の間広間に王騎が現れる。馬上の魏興(ぎこう)が王騎に詰め寄り王騎の首を狙うも、地上の王騎に瞬殺される。嬴政の器を確かめにきた王騎であったが、自らの道を見据えた嬴政の可能性を感じ撤退する。竭氏を失い嬴政に襲い掛かった成蟜を嬴政が捻じ伏せ王弟のクーデターは終結する。 秦王としての嬴政の可能性と、今後信に大きな影響を与える大将軍王騎の人間性が垣間見える王弟反乱編の最後のシーン。 【キングダム王弟反乱編・総括】 結果:秦(嬴政)の勝利信の首級:徐完(朱凶)、ムタ(ベッサ族)、左慈(秦高級武官)、ランカイ(成蟜が飼い慣らした怪物) 信・初陣編 全勝負(5巻-7巻)@蛇甘平原 王弟反乱鎮圧後、秦軍は魏軍を侵攻する。大将軍を目指す信は戦争での武功を上げるため兵卒として魏軍戦に参戦することとなる。秦国は大将軍の「麃公」総大将とし、魏は魏火龍七師に名を連ねる知将「呉慶(ごけい)」が迎え撃つ。 6:○ 秦国「信」vs 魏国 武将(中華十弓)「黄離弦」×× 秦国「縛虎申」vs 魏国 副将「宮元」× @蛇甘平原 (6巻) 信が配属された4軍は丸城に入城するはずだったが先に呉慶の攻めを受け陥落。蛇甘平原に合流し、特攻で攻める千人将縛虎申(ばっこしん)の部隊に配属された信は、澤圭(たくけい)の率いる伍での初陣で暴れまわる。 魏の戦車隊も破壊し隊長級2人の首級を挙げた信は騎馬し、副将宮元(きゅうげん)の待つ丘に縛虎申と共に急襲する。信が中華十弓の黄離弦(こうりげん)が放つ矢を打ち返し討ち取り、縛虎申が宮元と刺し違えるも絶命の間際で宮元の首を取り相打ちとなる。 信の初陣にして大きく活躍を見せる。縛虎申と共に副将を討ち取る成果を挙げ、同じ伍に所属していた羌瘣(きょうかい)の人並み外れた強さが見える緒戦となった。信は縛虎申の身を呈した戦いぶりと、退路を絶たれた時に出現した秦国六大将軍王騎との触れ合いで、大将軍の大きさを肌で感じることとなる。 7:○ 秦国「信」vs 魏国 将軍「麻鬼」×○ 秦国 大将軍「麃公」vs 魏国 将軍「朱鬼」× @蛇甘平原 (7巻) 総大将自ら魏の本陣に突撃した麃公を追い王騎から借りた馬で敵陣へ突っ込む信。将狩りの異名を持つ呉慶の腹心である将軍麻鬼(まき)・朱鬼(しゅき)に突然現れた信が襲い掛かり麻鬼を討ち取る。その流れで麃公が朱鬼を切り捨てる。 普通であれば初陣の一歩兵が勝てるはずもない呉慶配下の麻鬼・朱鬼に一騎で襲い掛かり麻鬼を討ち取った信。将軍級の武将と渡り歩ける強さを早くも見せつける印象に残る一戦となった。 8:○ 秦国 大将軍「麃公」vs 魏国 大将軍「呉慶」× @蛇甘平原 (7巻) 魏火龍七師の一人である大将軍呉慶と一騎討ちとなった秦国大将軍の麃公。趙に滅ぼされた亡国の王族であった呉慶は知略を持って常に冷静な軍略家であったが私怨に駆られ激情するも、それを麃公の武が捻じ伏せ呉慶に引導を渡す。 それぞれの特色を持った大将軍同士が一騎討ちをし、国同士の雌雄を分かつというキングダムの世界観を大きく反映した一戦だった。戦に勝利するということを目の当たりにした信に大きく影響を与えることとなった。 【信初陣編(蛇甘平原)・総括】 結果 : 秦の勝利信の首級:黄離弦(中華十弓)、麻鬼(将軍) 百人将へ格上げ 政暗殺編 全勝負@秦王宮(8-10巻) 王弟成蟜のクーデターを鎮圧し、魏軍への侵攻も成功した秦国であったが、王宮内には丞相の「呂不韋(りょふい)」が自ら王座につくことを目論んで嬴政の命を狙っていた。未成年である嬴政の立場は王宮内でもまだまだ弱く、中華統一を実現するには敵国だけでなく国内にも倒すべき相手が存在するのであった。 9:○ 秦国 百人将「信」vs 秦国(呂不韋)の刺客堅仙× @秦国王宮(8巻) 秦の王都咸陽にて、王座を狙った秦国の丞相呂不韋が嬴政を暗殺するためあらゆる刺客を送り込む。過去成蟜の配下だったが味方となった肆氏が信をかって嬴政の守備のため信を王宮に送り込む。王宮で刺客のひとつである堅仙(けんせん)と相対するが戦を経て強くなった信はたちまち堅仙7人を切り捨てる。 暗殺集団である号馬を複数まとめて相手にしても軽々と7人を討ち取ってしまう信。蛇甘平原での戦を経て強くなった信の実力を窺い知れる戦いだった。 10:○ 秦国 百人将「信」vs 秦国(呂不韋)の刺客 羌瘣・朱凶・号馬× @秦国王宮(9巻) 蛇甘平原で共に戦った羌瘣が嬴政の首を狙った刺客として信と相対する。嬴政を守る信は羌瘣の異様な強さに圧倒されながらも、その太刀筋を確かめながら戦い、羌瘣の剣には殺気がないことを感じる。羌瘣の呼吸が尽きた時に朱凶と号馬が現れ、羌瘣との斬り合いで手負いの信が羌瘣の呼吸が整うまで足止めをする。 呼吸の整った羌瘣が号馬を次々と切り捨てるが途中で呼吸が途切れ絶体絶命と思った時に昌文君と壁が雪崩れ込み号馬を討ち取り、一人残った号馬が嬴政に襲い掛かるが河了貂に吹き矢を喰らった隙に嬴政が切り捨て暗殺は失敗に終わる。 戦を経てさらに強くなった信と、それを上回る人間離れした強さを見せる羌瘣。ここでは敵同士であった二人が、今後魂の交流を重ね、無くてはならない心強い存在になっていくとはこの時はまだ想像できなった。嬴政も王にして武勇を持つこと見せつけた。 結果 : 嬴政陣営の勝利信の首級:号馬ら刺客 対趙 馬陽攻防編 全勝負@馬陽(11-16巻) 韓を攻めている隙に、趙軍から要地である馬陽を攻められた秦。急遽偏成した迎撃軍を、攻めを得意とする武将である呂不韋の四柱である蒙武ではなく、これまで謎のベールにつつまれていた最後の六大将軍である秦の怪鳥・王騎に託すこととなる。 11:○ 秦国 将軍「蒙武」vs 趙国 千人将 「剛乱」× @馬陽(12巻) 蒙武は不服ながらも王騎軍の副将となり前線に立つ。中央軍を任された蒙武は敵将李白の軍へ討って出ると重装騎兵を擁した千人将剛乱(ごうらん)が立ちはだかるも、蒙武の圧倒的な武力の前にあっさりと討ち取られる。 呂四柱の一人であり、嬴政の国内での脅威でありながら秦国の武将の要となる蒙武の比類なき武力の前には重装騎兵の力も全く歯が立たず、蒙武の力を印象付ける戦いとなった。 12:○ 秦国 百人将「信」vs 趙国 将軍「馮忌」× @馬陽(12巻) 王騎から飛信隊の名をもらい独立友軍となった信は馮忌(ふうき)軍の横陣を狙い隊を2つに分け決死で馮忌の本陣に辿り着くものの馮忌は隊を後退させ距離を計るが干央軍の数騎が本陣に迫る。王騎の術中にはまったことを悟った馮忌が反撃に出て干央を討とうとした束の間、信が馮忌の背後に飛び入り一閃を放ち馮忌を斬り捨てる。 わずか二戦目の百人将信のポテンシャルをかった王騎の策がはまり信は将軍を討ち取るという武功を立てることができた。王騎に認められ将軍への道を切り拓く信の成長を臨むハイライトとなる一戦だった。 13:△ 秦国 百人将「信」vs 趙国 三大天「龐煖」△ @馬陽(13-14巻) 趙軍の本陣が退き、追走した飛信隊も含めた秦軍の夜営地に突然趙軍総大将である龐煖が単騎で出現する。夜営地の守備兵や飛信隊のメンバーを次々と殺戮していく龐煖に怒った信が立ちはだかるがその圧倒的な力になすすべなく吹き飛ばされ、合流した羌瘣が巫舞で加勢する。 その最中、趙軍の将軍万極(まんごく)軍に夜営地が襲われ絶体絶命となったが一方秦軍の干央(かんおう)軍が追いつく。息を吹き返した信は飛信隊の仲間に一斉に龐煖へ槍を投げるよう指示し、それを龐煖がかわす隙を見て懐に入り斬り付け討ち取ったように見えたが致命傷に至らず失敗し、信は矛で突かれ気絶する。失敗に唖然とする干央を背後から万極が刺し殺す。龐煖にトドメをさされそうになった信を澤、尾平(びへい)、尾到(びとう)が決死で信を守り森に逃げる。 万極軍に追走されるも逃げ切り信は生き残るが、初陣から戦場を共にしてきた同郷の尾到が深手を負い息絶えてしまう。 常軌を逸した強さを発揮する龐煖の前になすすべがない中、信が命懸けで立ち向かう。龐煖にダメージを与えたことで信の強さが底知れないことを感じされる戦いであったが、ここまで信を支えてくれた尾到が「お前は大将軍になれる」と言い残し討死する。 […]